2025年6月22日、鹿児島と宮崎の県境にある霧島連山の新燃岳が噴火して注目を集めています。
火山灰が広範囲に降り注ぎ、一部地域では視界不良になるほどの状況も。
ネット上では「この噴火は南海トラフ地震の前兆では?」という声も上がっており、過去の東日本大震災との関連を指摘する声も少なくありません。
果たして今回の噴火は、巨大地震と何らかの関係があるのでしょうか?
過去の事例や地質学的な見解をもとに、冷静に検証してみます。
新燃岳が7年ぶりに噴火|気象台が警戒レベル2を継続

鹿児島と宮崎の県境にある霧島連山の新燃岳で22日夕方、噴火が発生しました。
2018年以来の噴火で、気象台は噴火警戒レベル2を継続し、火口からおおむね2キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石などに警戒を続けるよう呼びかけています。引用元:NHKニュース
新燃岳の噴火に、ネット上では、南海トラフ地震への影響の声が広がっています。
また、一部ネットで騒がれている、「たつき諒」さんという方の「私が見た未来」と言う本が話題になっており、その予言で2025年7月に大災害が起きるとされていて、そちらへの不安視も話題の要因になっています。
>>たつき諒 東日本大震災を的中させた夢日記の内容を徹底検証!
新燃岳噴火は「南海トラフ地震の前兆」説の真偽を検証

新燃岳の噴火を受けて、SNSや掲示板では
- 「南海トラフ地震の前兆では?」
- 「2011年の噴火のあとに東日本大震災が起きたのを思い出す」
といった声が多く上がっています。
特に、Yahoo!知恵袋では、「新燃岳が噴火すると大地震が来る」というような不安交じりの質問も投稿されており、過去の出来事と今回を結び付ける動きが見られます。
人々の不安をあおるような情報が拡散されやすい今こそ、冷静な判断が求められます。
>>【最新検証】たつき諒の2025年予言は本当か?夢日記の「7月」部分を詳しく紹介
地質学的な視点|プレートの動きと影響範囲
新燃岳の噴火は、フィリピン海プレートが都井岬東側から九州に沈み込む影響によるものと考えられています。
このプレートの沈み込み方向は、南海トラフ地震の震源域とされるエリアとは異なる方角にあります。
そのため、単純に「新燃岳の噴火=南海トラフ地震に影響する」とは言えないのが地質学の見解です。
ただし一部の研究では、日向灘周辺の地震と南海トラフ地震が近い時期に連動して起きた可能性があるとされており、「広い意味でのプレートの緩み」が長期的に影響を与える可能性も否定はできません。
気象庁や専門家の見解|“直接の関係は薄い”理由
現在のところ、気象庁をはじめとする専門機関は「今回の新燃岳の噴火と南海トラフ地震との直接的な関連性は薄い」としています。
その理由は、噴火の起因となるプレートの動きが異なること、震源域が離れていること、そして2011年や2018年のような噴火後に必ずしも巨大地震が起きているわけではないためです。
もちろん、防災意識を高めておくことは重要ですが、根拠のない「連動説」に振り回されてパニックに陥ることは避けるべきです。
確かな情報に基づいて行動することが、自然災害への最善の備えといえるでしょう。
まとめ|新燃岳噴火=巨大地震の前兆と決めつけるのは危険
新燃岳の噴火が7年ぶりに発生したことで、不安の声が広がっています。
「過去の噴火後に大地震があった」といった情報がネット上で拡散される中で、南海トラフ地震との関連を疑う声も少なくありません。
しかし、現時点では地質学的にも気象庁の見解としても、直接的な因果関係は確認されていません。
プレートの動きや地震発生のメカニズムは極めて複雑で、単一の噴火現象から大地震を予測することは困難です。
むやみに「地震の前兆だ」と決めつけてしまうことは、誤情報の拡散や不安の助長につながる恐れがあります。
とはいえ、火山活動や地震はいつ起きてもおかしくない自然現象です。
だからこそ、冷静に情報を受け止めつつ、日頃から備蓄や避難ルートの確認をしておくことが重要です。
「備えあれば憂いなし」――噴火をきっかけに、防災意識を見直す良い機会と捉えるべきでしょう。
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