東日本大震災を“夢で予知していた”と話題の漫画家・たつき諒さん。
1999年に出版された『私が見た未来』には、「2011年3月 大津波」という衝撃的な描写があり、震災後にネット上で「これは的中しているのでは？」と話題になりました。
本当にこの夢は未来を予知していたのか？それとも偶然の一致なのか？
この記事では、たつき諒さんの夢日記とされる記述をもとに、東日本大震災との関連性を検証しながら、その背景や信憑性、本人の発言まで徹底的に掘り下げます。
たつき諒とは何者か？
突如として「予言が当たった漫画家」として脚光を浴びることになった、たつき諒。
もともとは1970年代から1990年代にかけて活動していた漫画家で、ホラーやミステリーを題材にした短編集を多く発表していました。
しかし、ある1冊――1999年に発行された『私が見た未来』によって、彼女の名前は“未来を描いた人物”として時代を超えて語られるようになります。
“夢で未来を見た”漫画家として再注目
たつき諒さんが描いたのはフィクションではなく、自身の体験――**正確には、寝ている間に見た“夢”**をもとにしたストーリーでした。
特に衝撃を与えたのが、彼女が実際に見た夢とされる「大災害」に関する描写。
それが後に東日本大震災と符合することになり、再び注目を集めるきっかけとなります。
本の初版が出版された当時はほとんど話題にならず、数年後には絶版に。
ところが2011年以降、「この人の夢が当たっていたのでは？」という声がSNSを中心に拡散され、一気に“スピリチュアル的な関心”を呼び起こしました。
『私が見た未来』で語られる“予知夢”とは
この本の特徴は、いわゆるホラー漫画とは一線を画している点です。
作者自身が「何度も繰り返し見る夢」や「妙に記憶に残る夢」を記録し、それをもとに物語化したのが『私が見た未来』。
つまりこの作品は、“夢を記録した作品”であり、“未来を描こうとした作品”ではなかったのです。
ところが、その内容のいくつかが現実の出来事と重なり始めたことで、読者の受け止め方が変わります。
予知夢としての精度を論じる声や、真偽を検証しようとする動きが生まれ、たつき諒さんの描いた一冊は「ただの漫画」ではなくなっていったのです。
東日本大震災との一致が話題になった理由
『私が見た未来』が“未来を予知した本”として注目されるようになったのは、東日本大震災が起きた2011年3月11日の後のことです。
それまでは一部のマニアにしか知られていなかったこの漫画が、インターネット上で一気に拡散されたのは、ある1枚のコマがきっかけでした。
「2011年3月 大津波」の記述にネットが騒然
問題となったのは、作品の中に登場する**「2011年3月 大津波」という具体的な言葉**。
それが実際の震災の年月と一致していたことから、「これは単なる偶然ではないのでは？」と話題になり、SNSや掲示板、YouTubeなどで急速に広まりました。
当時のネットユーザーたちはそのコマを“未来を知らせる警告だった”と捉え、たつき諒の名前を「予言者」として語り始めます。
にわかには信じがたい展開ではありますが、それが“印刷された出版物”であり、“過去に描かれていた事実”であることが、拡散の説得力を高めました。
震災後に再評価された理由と拡散の流れ
『私が見た未来』は、震災前にはすでに絶版となっており、古本市場でもほとんど見かけることがなかった作品です。
しかし震災後にこの「的中説」が広がったことで、**オークションや古書店で高額取引される“幻の一冊”**と化しました。
さらに注目されたのが、たつき諒さん自身が「この夢は1996年に見た」と公言していたこと。
記録していた夢の日付と出版のタイミングが一致していることで、「予知夢としての信憑性があるのでは？」と考える層が一気に増加します。
こうして『私が見た未来』は、“漫画として”ではなく、“未来を記した本”としての存在意義を持ち始め、2021年の『完全版』再販へとつながっていくのです。
偶然か、予知か？専門家や世間の声
たつき諒さんの夢が東日本大震災を“予言していた”という見方に対し、世間の反応は真っ二つに分かれています。
「未来が見える人が本当にいるのでは」と信じる人もいれば、「そんなの偶然に決まっている」とバッサリ否定する人もいます。
では、現実的な視点ではどう捉えられているのでしょうか。
科学的には「予知夢」は成立するのか
科学の世界では、「予知夢」そのものを実証された現象として認めてはいません。
夢とはあくまで、過去の経験や記憶、脳内の情報処理によって生まれる“無意識の産物”とされており、「未来を正確に見る」という行為は理論的には説明がつかないとされています。
また、「震災が起きる」というような社会的に大きな出来事は、多くの人が不安として共有しているテーマであり、それが夢に現れる可能性も否定できません。
そのため、「夢の中で見た＝予知した」とは言い切れないというのが、現代科学の立場です。
ネット上の賛否と“信じる人”の心理
いや起きるやろ
— みるせん (@mirusenaccounts) June 14, 2025
実際3.11起きたんやし、ほかにもめちゃくちゃ的中してる
占いとか予言の類は基本信じないけど、たつき諒さんは信じれる https://t.co/kRmg3A8ehy
一方で、ネット上には「これはもう偶然とは言えない」「他にも当たっている夢がある」といった支持の声も多く存在します。
人は不確実な未来に対して“何かを信じたい”という欲求を持っており、たつき諒さんのような存在は、そうした不安に安心や希望の対象を与えてくれる存在でもあるのです。
また、震災という衝撃的な出来事に対して、「実は誰かが気づいていたのでは」という解釈が、“物語としての納得感”を与える効果もあると考えられます。
信じるも信じないも自由。
ただ、そのどちらも“人間らしい心理”に根ざしていることは確かです。
まとめ｜予知か偶然かを超えて、今私たちにできること
たつき諒さんの夢が、東日本大震災を「当てた」とされる件は、今も多くの議論を呼んでいます。
夢が偶然の一致だったのか、あるいは本当に“未来を視た”のか
――その答えは誰にも断言できません。
しかし一つ確かなのは、この出来事をきっかけに「備える意識」を持つ人が増えたという事実です。
7月大災害予言を信じてアホが買い占めするの見越して、ティッシュとトイレットペーパーは余分に１セット買っておいた。
— ぱんつぁー (@panzer_1608) June 16, 2025
たぶん水と防災グッズの買占めも起きるかもね。
マスコミは、たつき諒の夢日記について特集組まないほうがいいぞ。
何も起きなかったら責任負えるのか？
予知かどうかに固執するよりも、そこから何を学び、どう行動に落とし込むかが大切なのではないでしょうか。
災害はいつどこで起こるかわかりません。大切なのは、“信じる信じない”の議論を超えて、
「万が一に備える」という意識を持ち続けること。
たつき諒の夢は、未来を的中させたかどうか以上に、私たちにその意義を問いかけているのかもしれません。
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